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Ermenegildo Zegna
エルメネジルド・ゼニアの歴史

今ではErmenegildo Zegnaと聞けば最高のスーツブランドとして有名だが、スタートは初代、エルメネジルド・ゼニアが1910年に設立したウール生地の工場(ラニフィーチョ)である。
設立当初は、数台の織機しか持たない小さな織物工場であったが、若き創業者はすぐに、当時世界をリードしていたイギリス織物に、品質面で劣らない製品を生産するという大きな野望を掲げ、それに向かって走り始めたのである。
ゼニアのウール工場は、ビエラ近辺のアルプス山脈の麓に位置するトリヴェロの地に、1910年に設立されました。エルネメジルド・ゼニアの目的は、原材料に超細番手の羊毛を選び、紳士服用の最高級のテキスタイルを生産し、製品を販売し技術革新を進める広め、積極的にブランドを構築することでした。 職業繊維学校にて学んだエルメネジルド・ゼニアは、1930年、最新の英国製紡績機による高品質毛織物の生産を始め、自分のトレードマークで国内および国際マーケットに進出。顧客のみならず第一線のファッションデザイナーに供給できる流通機構を作り上げた。
今日では、ゼニアの成功にとって当然のものも、当時としては、驚異的な直観によるものとしか思えないものであった。品質を追求するということは、実際のところ、国際的なビジョンと最も高級な原材料をオーストラリアや南アフリカの原産地から直接買い入れるということを意味した。また、競争相手の国であるイギリスから最新の英国製紡績機械を買い入れることで、技術革新の恩恵を享受し、促進させた。
参考:Zegna.com

Ermenegildo Zegnaの発展


30年代末、エルメネジルド・ゼニアは、従業員1,000人を抱える総合企業のトップにいた。1938年にはすでに、アメリカ向けの輸出を始め、イタリアの仕立て職人の名を知らしめ、ゼニアのブランドがアメリカで信頼知られるきっかけをつくったのである。 創設者の息子であるアンジェとアルドは、まもなく、父親から事業の秘訣を教わることになった。二人は、それぞれイタリアと海外で学生生活をする青年のときから働き始めている。60年代に入ると、二人は徐々に、父からエルメネジルド・ゼニア の経営を引き継ぐようになった。
事実、事業の垂直統合を実行に移し、ファブリックの生産専の企業から、高級メンズウェアの仕立てや生産の国際化へと、企業を脱皮させたのは、アンジェロとアルドの二人であった。
1968年に、二人は、ユニットスリーブ(sleeve-units)とズボンのコレクションの生産のために、ノヴァラに新しい工場を開き、主にファブリックの品質の良さから、すぐに大きな成功を収めた。その後、二人の兄弟はまもなく、スペインやスイスへの進出を始め、その後には世界各地に目を向けていった。
ゼニアの特徴の一つがオーダーメードである「ス・ミズーラ」(イタリア語で「あなたのサイズに合わせて」という意味)と呼ばれるシステム。「ス・ミズーラ」はパターンオーダーだが、生地選びから仕上がりまでのプロセスに、ゼニアのポリシーにのっとった独自のノウハウが生かされている。
参考:Zegna.com

Ermenegildo Zegna
生地のクオリティ

我々の作業は、原材料を集めるところから始まる。代々引き継がれた完成品の品質の高さの秘密は、すべて原材料の品質にある。非常に単純な事実であり、エルメネジルド・ゼニアのブランド名が織り込まれている製品すべてにおいて立証されていることである。つまり、本当の主役は、ウール、カシミア、モヘア、シルクなどの原材料なのである。これらの素晴しい天然繊維に勝るものは、他になにもない。このことから、今日ではゼニアは、天然繊維の世界有数のバイヤーとしてその名前が知られている。十分な量の天然繊維を、様々な種類の素材をそろえて、継続的に確保していけるかが重要となる。それ以上に、購入する天然素材の品質が優れていなければならない。ゼニアは、ブリーダー(畜産家)から最高品質の原材料だけを買い入れているのである。 原毛買い付けから 紡績、毛織、フィニッシング(整理)そして世界の一流テーラーへの供給まで、すべてエルメネジルドゼニア自社で行います。だからゼニアの意図する最高の 服地作り が実現するのです。そしてこれは、初代エルメネジルド・ゼニアの「良いものではなく、最高のもの」という強い意志とスキルである。これは今も変わらないErmenegildo Zegnaの基本哲学である。
そして、品質と並んでセニアが重視するのがイノベーション。伝統を守ることも重要だが、現代的で新しいものを追求していく姿勢も今のファッションビジネスにあっては非常に重要と考える。

世界で愛されるゼニア生地


1930年代、ゼニアのファブリックの知名度はさらに高まり、第二次世界大戦中などの困難な時期にもその勢いは衰えることがなかった。実際のところ、ゼニアの品質の高さは、仕立て職人が生地の裏地を使い、一度仕立てられたものを新しく仕立て直すことができるほどであった。つまりゼニアの顧客は、古くなったスーツを再生し、もう一度、着ることがであったという。この頃から、Ermenegildo Zegnaの生地は、テーラー、顧客から人気があった。
全世界での評価・・・現在世界のプレステージゾーン(スーツ価格¥200,000以上)においてメンズウェアの3分の1を生産しています。すなわち、全世界の1/3はErmenegildo Zegna製品が流通しています。厳選された天然素材を使用し、常に素材開発や新しい提案を行うことによって成長を遂げ、全世界で高く評価されるようになりました。
Ermenegildo Zegnaブランドの活動は、プレタポルテ(既製服)だけではなく、最高級のファブリック(服地)をお届けすることも大きな柱となっております。それは、遠く、1910年に初代エルメネジルド ゼニアが創業して以来脈々と 流れる伝統です。ファブリックに「 Cloth Ermenegildo Zegna 」 の赤いマークを見つけたら、もうそれだけで圧倒的なクオリティの証です。

Ermenegildo Zegna Cloth  Collection

All Season

トロフェオ

 
Ermenegildo Zegnaを代表する素材の一つであり一番人気のある素材。その艶と光沢と風合いは顧客を魅了します。トロフェオとは、イタリア語でトロフィーを意味し、その素材の生産で使用される原料となるウールのコンテストをゼニアが行い、表彰されたウールを作り上げた品質の高い素材が【トロフェオ】である。写真の羊は、表彰された様子。
原料となるオーストラリア産の最高品質のスーパーファインウール約17ミクロン(スーパー130’sクラス)の繊維で長く柔らかい健やかな繊維が素材自体を感触の良いタッチの軽量なウーステッド素材に仕上げている。生地の回復力も素晴らしく、長い使用の後でも十分な性能が保たれるので、使用頻度の多いスーツにも利用できます。機能性がありながら上品でエレガントな素材として人気があります。

クインディッチ・ミルミル・クインディッチ

 
このコレクションは、15ミクロンというオーストラリア産のメリノ・ウール繊維の糸の細さから名前を取ったものである。この非常に貴重な繊維を使うことで、ラニフィーチョ・エルメネジルド・ゼニアは、格別にソフトな手触りと質感、弾力性を伴う紡毛繊維(15mil mil 15)を限定生産しているのである。どのような場にもふさわしく、スタイル(装い)を提供する高性能かつ高級なファブリックである。スーパーファインウールと呼ばれる一般に19.5ミクロン以下の繊維は生産量の5%にも達しません。その中から特に15ミクロン(SUPER170’S)という極細の繊維を選んだファブリックです。カシミア繊維と同等クラスの最高級原料のみを使用しているため、限られた生産となりますが、カシミアに似た最高級の風合いを持っています。この風合いは全世界に認められており、当初スーツ無地・柄コレクションのみでしたが、現在はスーツ以外のジャケット・アウターとして幅広く展開しています。

Spring/Summer

トロフェオ600

 
軽量トレンドの一環として、Trofeoにシルクをブレンドした新クオリティが発表されました。600とはシルクの番手のことで可能な限り細番手のファインなシルクとTrofeoウールのダブルツイストで縦横双糸使いとなっています。生地表面がきめ細かくシルクの上品な光沢があり、高級感のある素罪穢色合いも明るくSSならではのバリエーションがあります。ウエイトは特筆すべきもので、綾織りの1820シリーズが190g、平織りの1950シリーズに至っては145gと超軽量化を実現させました。定番素材のTrofeoに満足せず、さらに一歩進んだものを求めているお客様に魅力ある特徴を備えた新クオリティです。

クールエフェクト

 
2010年春夏コレクションより新しく登場したファブリック。伝統的なエレガンスと最新のテクノロジーを融合させ、常に市場に新しい息吹を吹き込んできたErmenegildo Zegnaグループが開発したこの画期的なファブリックは、生地の表面温度を約10度(※当社実験により算出)下げることを可能にしました。これにより外気気温が40度の場合でも体感温度はそれ以下に涼しく感じられます。
CoolEffectは細さ17ミクロン(1ミクロン1000分の1ミリ)のオーストラリア産ウールを原材料としてつくられ、生地の染と仕上げの段階で特別なトリートメントが施されています。この画期的な新ファブリックは、真夏の太陽の下、スーツを纏う男性のスタイルを変え、気温が高い日でも新鮮な空気を内部に循環させます。
従来のトロピカル素材と比較してみますと、まず目付けが220gから190gに、糸の番手も70から82に細くなりました。また、トロピカルは緯糸使いでしたが、経糸・緯糸共に双糸使いとなり、パフォーマンスにも優れた素材へと進化しております。10度温度が下がるという機能抜きにしても夏に快適な軽くてしなやかな素材として人気があります。

スティーレリーベロ

 
イタリア語の読み方で「スティーレ・リベロ」といって英語では自由形(フリースタイル)となります。  
ハイツイストの糸とライクラを掛け合わせたストレッチ素材です。
 
ライクラとは→ライクラ【lycra】とは、1959年に米国デュポン社で開発された、クモの糸のように細く、透明、引っ張ると4~7倍にも伸び縮みする化学繊維のこと。一般的にポリウレタンという名称で呼ばれる。
ライクラは単独で用いられることはなく、他の繊維(天然繊維、合成繊維を問わず)と常に組み合わされ、生地に優れた伸縮性を加える。伸縮性に加え、型くずれしにくく、動きやすいのがライクラの特徴。

ハイ・パフォーマンス/シルク

 
オーストラリア産スーパーファインメリノウールを強撚した素材。80年代半ばにゼニアが開発した機能性高いクオリティで、弾力性がありシワになりにくく、シワが出来ても直ぐに伸びる特徴があります。これをシルクとファイバーとの段階で混ぜることでシルクとウール両方のパフォーマンスを最大限に融和させ新しいクオリティが誕生しました。スーツ地とジャケット地があり、高級感ある軽い素材となっています。
 ■HIGH PERFORMANCE ハイ パフォーマンス
HIGH PERFORMANCE SILK の「SILK」が混ざっていないもので80年代半ばに登場した元祖のハイ パフォーマンスです。日本の夏に相応しい軽量素材で爽やかな着心地が得られます。

シャン

 
SHANGとは中国の王朝「商」の英語名です。商の時代、中国は絹の黄金時代にありましたが、現在のファッションにおいてエレガンスさや、そのたおやかさを引き出すためには欠かせないシルクのルーツは間違いなくこの数千年前の歴史にさかのぼるのです。
ゼニア社はウールとこのシルクをブレンドすることで現代的で繊細で軽量なクオリティを開発しました。綾織りでシルクの高級感ある光沢が特徴です。

 
■MOHAIR TROPHY (モヘア トロフィー)
南アメリカ産の上質なモヘアをヨコ糸に、スーパーファインウールをタテ糸に用いた素材です。張りコシのある風合いに加え、光沢感、清涼感が特徴です。盛夏用のスーツとして最適で、ジャケットを羽織っていても涼しさを感じられ、快適なビジネスライフが実現します。 
■NAXOS (ナクソス)
ナクソスとはギリシャの島の名前を意味しています「夏のギリシャの島をイメージしたような夏向けの新素材です。ウールにモヘアとシルクをブレンドすることで、モヘアのハリ感(涼しさと着心地)とシルクの光沢(高級感・贅沢感)がある上に、風合いは柔らかく、今までにない贅沢な夏用素材です。上記のモヘアトロフィーも盛夏用ですが、ナクソスも盛夏用として最適な素材です。ここ近年の日本の夏には最適です。
■TROPICAL (トロピカル)
ゼニアの春夏向けの基本的な素材として定番化されています。平織素材で軽量に仕上げられ、サラッとしていることが特徴。比較的安価な素材なため人気のある素材です。
■SOLTEX (ソルテックス)
涼しく弾力性のある素材で、そのタッチはソフトでシルキーです。繊細で美しい光沢でありながら強度の強いオーストラリアウールと、伸度と柔軟性を持ち合わせたニュージランドウールを強撚で撚るためその一体感は増し、ファイバー加工を縦横両方の糸に施すことで夏の季節には最適な涼しい素材となりました。高級感ある素材なので、フォーマルにも最適です。
■SILK SKIN (シルク スキン)
シルクとコットンの独自ブレンドのシルクスキンのラインです。シルクの特徴が表面に出ている生地でツルっとした高級感ある生地です。スーツもジャケットにも最適ですが、ジャケット用としては、2枚の生地が合わさっておりリバーシブルのジャケットとして使用出来ます。

Autumn/Winter

トロフェオ・カシミア

 
トロフェオはゼニアを代表するファインな素材ですが、その素材にカシミヤをブレンドした革新的な素材がTROFEO-CASHMEREです。9001と9101はスーツ提案ですが、90%ウール、10%カシミヤのうち90%のウールにトロフェオの原毛を贅沢に使用したフランネル素材です。外観はクラシックなフランネルですが、タッチはカシミヤ混なためあくまでもソフトな風合いで、しかも従来のフランネルほど厚ぼったくないので着心地も快適です。柄もシンプルなチョークストライプなど素材の高級感をより引き立てるコレクションとなっております。9300、9300Uはジャケット素材ですが、従来の350gのジャケット地を改良して280-90gと軽い高級感のある風合いに仕上がっています。カシミヤ混ということもあり、無地・柄共に明るく美しい色合いに富んでおります。
ジャケット地にはもうひとつこの9300シリーズと同じラインでフェルトタイプの9301もご用意しております。温かみのあるふくらみのある素材で、鮮やかな色柄を取り揃えております。

オアジ ゼニア

 
最近のエコロジーの理念をゼニアが生地で表現した全く新しい素材です。自然界に存在する草木を用い、環境に優しい方法で染めたピュアカシミアを使用し、100%自然な製造過程を経て作られた初めてのファブリックです。化学物質を一切添加しない自然染料の調合には、刻んだ草木のみを材料として使用しました。それらを浸して色を抽出し、続いてその煎じた液を加熱し草木を除去すれば、大量のカシミアを染める液が出来あがります。丹念に選んだ草木から抽出した染料により得られるメランジュカラーのカシミアジャケット地は、革新的でナチュラルな感覚が大きな特徴となっています。
これは、「ECOLORIAMO」からブランド名が変更された素材です。

プレミアム カシミア

 
内モンゴル産の最高級なカシミヤのみを使用し、とても快適なジャケットに最適なクオリティを提案いたします。 
あまりフォーマルになりすぎず、それでいて洗練されたこれらの素材はエレガントカジュアルには欠かせないアイテムとなります。9250…紡毛平織りスーツ地(無地一括物)シリーズと、508…9250のジヤケット地(括物)シリーズがあります。

ヘリテージ

 
1930年代のスタイルを元に、同年代の糸使い、組織、デザインを復刻した素材。もっと重いクオリティがオリジナルの素材でしたが
より実用的に軽量化したものが222(300g)で近年ではこちらが世界中で人気を博している素材です。 伝統ある柄もミルドがかかることで程よくグラウンドになじみ絶妙のコンビネーションとなっております。 
またジャケット素材の844U/844は扱いやすい重さとクリアカット仕上げで好評です。そして昨シーズンからはスーツの新素材として9103のHeritage Cashmereが追加されました。Heritage素材にカシミヤを合わせ、ざっくりとした英国訓の素材となっております。杢タイプの色柄も多<、定番のスーツラインとはまた違った風合いの高級感ある素材となっております。

2トーン

 
伝統をた保ちながら新しいテクノロジーに挑戦し続けるゼニア社からまた新しいラインが発表されました。これらの商品は後染めでありながら、表と裏の色の出方を変えることができる画期的な商品です。通常後染めですと生地の表裏全てが染まりますが特殊な技術によって一方の表面を明るく保ち、一見ダブルフェイスのようにもガーメントダイのようにも見えます。また、後染めですのでタッチがしっとりと柔らかく、ウール100%であってもカシミアが混じっているかのようなソフトタッチを実現しており、今までに無い快適な着心地をお約束いたします。秋冬はメーキングにも総裏にする場合が多いですが、こちらの素材に関しては是非背抜きで色の濃淡を楽しんでいただきたいと思います。

 
■ELECTA(エレクタ)
しなやかな質感と優れた耐久性をかね合わせたゼニアのロングランの素材です。シワになり難く耐久性にもすぐれており仕立て栄えがするので、しっかりしたスーツをお求めの方に最適です。そのクリアカットの高級感ある光沢も魅力を添えています。秋冬物の中でも、仕立て栄えのするゼニアの定番素材です。 ■TRAVELLER(トラベラー)
バランスの取れたダブルツイスト糸により、高度な皺の回復性を持ち合わせた素材で近年より注目が高まり定番となっています。整理行程において、高度な防皺・摩擦加工を加える事により、機能性を高めており、出張などの際にできたしわも一晩ハンガーにかけておけば翌朝回復しやすい素材となっております。174/174Uは、シルクの美しい光沢と250gという軽量感のある素材の為、着用期間の長さがあることも人気の理由のようです。秋冬のクオリティの中で繊細なシルク混の素材感はすでに定番となっています。

cloth by Ermenegildo Zegna

本物のゼニア生地

Ermenegildo Zegna生地正規取扱店

Ermenegildo Zegna生地の正規取扱店は全国で数が限られています。
日本国内のゼニアの生地は必ずゼニアジャパン社を経由することになっています。それが世界的ハイレベルブランドとしてブランド力を保つことにもなりますし、品質を保証し、価格崩れを防いでいます。
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